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○ 咲く花は愛

早春とは名ばかりの
北関東の山中

登山道から外れた一画に
山桜が咲き誇っていた

まだ冬枯れの モノトーンの中で
その山桜だけが 総天然色
まるで 幻を見ているようだった

花は 愛そのものの存在だと聞く

自らが咲き誇り
周囲に美と安らぎを与える
与え切りの存在

多くの人の目にふれれば
その「愛」も実りが多かろう

しかし 人里離れた山中
しかも登山道からも離れ
人跡は ほとんどなかろう

誰にも知られずとも
誰にも誉められなくとも
凛として咲く 山桜

美と安らぎに生命を捧げ
しかも評価を求めぬ潔さ

「生命も要らず 名も要らぬ」
まるで 幕末の志士のようだ

たった今も そんな志士たちは
世界に多く居るはずだ

名を捨てて 人知れず 
愛に身を捧げている勇者たちが
過去も現在もいる

いかに 世が冬枯れの中にあろうとも
凛として咲く山桜となりたい

誰一人 見ることがなくとも
断固として咲く山桜となりたい

我が身には過ぎたる 大望である

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